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手術室

CALS

Cardiac Surgery
Advanced Life Support

​心臓血管外科術後心停止に
特化した蘇生プロトコール

CALS とは

CALS (Cardiac Surgery Advanced Life Support) は、
心臓手術後に発生する心停止に特化した
蘇生対応プロトコールです。

心臓手術後の患者では、
一般的な心肺蘇生とは異なる原因や対応が求められるため、
迅速かつ体系的な判断と処置が必要となります。

CALS は、
こうした特殊な状況に適切に対応するために、
医療従事者向けに設計された、
実践的な教育・対応システムです。

心・大血管術後心停止の特殊性  
― なぜ CALS が必要なのか ―

心臓血管外科術後に発生する心停止は、
一般的な心停止とは原因や対応が大きく異なります。

そのため、従来の汎用的な蘇生プロトコールのみでは
十分な対応が困難な場合があります。

これらの理由から、
ACLS 等の汎用的な蘇生プロトコールのみでは
十分な対応が困難となる場合があります。

CALS の基本的な考え方  
― 対応の設計思想 ―

CALS は、単なる蘇生「手順」ではなく、
心・大血管術後心停止という特殊な状況に対して、
安全かつ迅速に対応できるよう設計された「システム」です。

その基本には、
効果を最大化しながら弊害を最小化する、
という考え方・設計思想があります。

CALS における人的要因(Human Factors)

「標準化」は
「個別化を妨げるもの」
ではありません

CALS における「標準化」は、
患者さんお一人お一人の状況に応じた
個別の判断や柔軟な対応を妨げるものではありません。

すべての患者さんに共通する
「最大公約数的な対応」を
あらかじめ標準化・自働化することで、
医療者の認知資源や人的資源を、
より個別性の高い判断や処置に
集中させることが可能になります。

すなわち、
標準化を通じて、
むしろ個別化は行いやすくなる

という考え方に基づいています。

CALS は
「底上げ」のための仕組みです

CALSは、蘇生の質と安全性の
「底上げ」を目的として設計されています。

経験豊富な医師による
追加の判断や指示を妨げるものではなく、
むしろそれらを支援し、
より安全で質の高い医療の実現を
目指すものです。

CALS 対応アルゴリズム
― 実際の対応の流れ ―

CALS では、
心臓血管外科術後心停止という
特殊な状況に対応するために、
一般的な蘇生プロトコールとは
一部異なる対応の流れが
採用されています。

以下に、CALS における
基本的な対応アルゴリズムの
概要を示します。

ACLS と CALS との違い

まず、一般的な
ACLS (Advanced Cardiovascular Life Support)
の主な違いを示します。

ACLS と CALS との比較

※ CALS は、ACLS を否定するものではありません。
ACLS をはじめとする汎用的な二次救命処置を
重要な基礎として位置づけています。
その上で、心・大血管術後という
より特殊性の高い状況に対応するために、
追加の判断や対応を組み込んだ、
いわば「二階部分」のような位置付けの
プロトコールとして設計されています。

CALSでは、これらの違いを踏まえた上で、
以下のような対応アルゴリズムが採用されています。

CALS アルゴリズム

以下に、CALS における
基本的な心停止対応アルゴリズムの概要を示します。

このアルゴリズムは、
心臓血管外科術後という特殊な状況において、
迅速かつ安全に対応するために設計されたものです。

実際の運用においては、
施設ごとの体制に応じた調整が必要となります。

CALS (Cardiac Surgery Advanced Life Support) の心停止対応アルゴリズム

※ 実際の詳細な対応については、
各施設ごとのプロトコールおよび
上級医の指示に従ってください。


本アルゴリズムは、
リズムの評価を最初に行い、
適応がある場合には
電気的除細動やペーシングを優先することを
基本としています。

それらが迅速(目安として1分以内)に
実施できない場合や、
実施したが奏功しなかった場合には、
直ちに胸骨圧迫を開始します。



【重要な注意】

CALSは、
胸骨圧迫を行わないことを
推奨するものではありません。

電気的除細動やペーシングが
迅速に実施可能な場合に限り、
それらを優先するという考え方に
基づいています。

このアルゴリズムは、
単独で機能するものではなく、
教育およびシミュレーショントレーニングと
組み合わせて運用されることにより、
初めて最大の効果を発揮します。

各施設における継続的な訓練と
体制整備が不可欠です。

参考文献

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